ペーパードリップコーヒーの味を変える抽出の3条件とは
私は主にペーパードリップでコーヒーを淹れています。
毎回淹れるごとに味が異なり、ドリップコーヒーって本当に奥が深いなぁと実感します。
中々イメージした通りの味にならず試行錯誤が必要ですが、それもまたドリップコーヒーの楽しみの一つだと思います。
ドリップコーヒーの味を決める3つの要素は「抽出スピード」、「お湯の温度」、「粉の量」と言われています。今回は「抽出スピード」について。
抽出スピードとは
ペーパードリップでは手動でお湯を注ぎます。このお湯を注ぎ始めてから、抽出が完了するまでの時間を抽出スピードと言います。これが結構難しいんです。
「飲みたい量のお湯を注げばいいんじゃないの?」「コーヒーの粉をお湯が通過してコーヒーが抽出されるんだから、スピードとか何が重要なの?それで味がそんなに変わるの?」
私もそう思ってました。しかし、重要です!味が変わります!適当に淹れるとホントに美味しくないコーヒーが出来上がります(笑)
抽出スピードが遅すぎるとどうなる?
ドリップコーヒーの粉にお湯を注ぐと水溶性の成分が抽出されます。
この中にコーヒーの美味しい成分が含まれているのですが、ゆっくり時間をかけすぎて抽出してしまう(抽出スピードが遅い)と、水溶性成分が溶け出した後のえぐみや渋みも抽出してしまうため、苦すぎるコーヒーになってしまいます。
抽出スピードが速すぎるとどうなる?
逆に抽出スピードが速すぎるとどうなるでしょうか?
ドリップコーヒーの美味しい成分は、最初の方で抽出されます。
中央から小さな円を描くようにしてお湯を少しづつ全体に注いていくと、ぶくぶくと炭酸ガスが出始めます。この状態で30秒程度の「蒸らし」をして、最初の美味しい成分が出やすくします。
この「蒸らし」の時間を取らないで一気にお湯を全量注ぎこんでしまうと、コーヒーの風味が不十分なまま抽出されてしまいます。
基本の抽出スピードは?
豆の挽き方(細挽きか粗挽きか)、粉の量(多いか少ないか)にもよりますので、これという正解の抽出スピードはありません。
しかし、こうすれば美味しくなるという基本的な手順と目安の時間がありますので、ご自身の淹れ方の参考にしてみてください。(逆にこの手順と目安を大きく外すと間違いなく不味くなります)
- 最初のお湯は全体湯量の20%程度(200㎖なら40㎖)に達するまで30秒程度かけてゆっくり注ぐ。
- その後30秒程度「蒸らす」。風味を出したい場合は40~50秒まで伸ばしてもよい。
- 2回目のお湯は全体湯量の70%程度(200㎖なら140㎖)に達するまで30秒~60秒程度かけて注ぐ。
- その後30秒程度また「蒸らす」
- 3回目のお湯は残りの10%(200㎖なら20㎖)を一気に注ぐ。
- ここまでで大体2分から2分30秒。
- 最後に注いだお湯が全部落ち切る前にドリッパーを外す
安定してお湯が注げる。細口ドリップポットはコーヒードリップの必須アイテム!
まとめ
美味しいドリップコーヒーの抽出スピードにこれが正解というものはありませんが、上級者が実践する基本的な手順や目安は存在します。
基本的な手順や目安を真似しながら、自分が美味しいとイメージする風味を安定して再現できればそれが正解。
「こういう条件の下でこの抽出スピードにするとこういう風味が出るな」ということを体感することが重要!
色々試行錯誤しながらコーヒー生活を楽しみましょう!
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